第2回のテーマは「特別な場所でのあそび」。
すこしの非日常が、心で光った子ども時代。
さて、我々大人はその光に何をみる?
ターザンロープ
はじめてターザンロープに触れたのは、小学校の遠足でのことであった。普段の遊び場にないそれは、わたしたちを強烈に惹きつけた。太く粗い縄にしがみつき、地面を半ば投げやりに蹴ると、未だかつてないスリルに満たされた。自分が別の何かになったような、おそろしくも清々しいその解放感は、今でも心に焼き付いている。それから十数年、わたしは大人になり、再び縄をにぎる。あのころよりも景色の流れがはやいのは、体の成長ゆえか、時の流れか。けれど、どうしてもあの熱を帯びたものを感じない。きっと、何度繰り返しても、取り戻せはしないのだろう。それでもわたしは手を伸ばす。今はただ、そうしていたい。
河川敷
この河川敷に来たのは、ある年の花火大会ぶりである。土手は覚えている高さよりずっと高く、自分の記憶もずいぶん曖昧になったものだと思った。土手を登る。ひらけた空には、澄んだ橙が滲んでいた。沁みていく淡い西日に、思い出す記憶がある。あの夏、ぼくには好きなひとがいた。ほんの淡い恋であった。彼女が花火大会に行くと聞き、そわそわと河川敷に出かけた。けれど、会えることはなく、ぼくの心には正体のわからない塊がぼんやりと棲みついたのだった。落ちていく日を見ていると、想う。ぼくは彼女のことをとても好きだったのだ。溶けだした塊が夕日と共に押し寄せ、たまらず駆けだした。橋を渡って行く電車が見える。ぼくも乗せていってほしいと思った。
番外編 遠足のおやつ
「おやつは300円まで」
遠足のおやつにはつきものの文言です。
そこで「大人になった今、300円で買いたい駄菓子」というテーマでお買い物をしました!
スナック菓子×4、ラムネ、ドーナツ、水飴、ガム
小学生のころの遠足で常連メンバーだった駄菓子たちを集めました。特にガムは、友達と「すっぱいガムが当たったら好きな人教えて!」などの罰ゲームを設定しながら食べていたので、思い出深いです。
ラムネ×3
ラムネのみを集めました。子どものころいろいろなものを食べて、大人になった今たどり着いた、1番好きな駄菓子です!
食玩×1
遠足のおやつ界の禁忌かもしれません。なので選びました! きらきらのペンダントには大人の心もくすぐられます。
各々全く異なるラインナップとなりました。
「300円」は大人になると小さな金額に感じるかもしれません。
けれど、「遠足のおやつ」がくれるわくわく感は変わらず大きなものでした。
子どものころと違い、本当の意味で自由な選び方ができることも魅力です。
「大人になった今、300円で買いたい駄菓子」、皆さまもぜひ挑戦してみてください!
いかがでしたでしょうか。
なにか1つでも、皆さまが懐かしく、またやってみたいと思うきっかけになるものがあれば幸いです。
さて、次回は「身近な公園でのあそび」をテーマにお届けする予定です。お楽しみに!