記念すべき第一回目のゲストは2人! それぞれ「出版物」、「MAMAMOO」について語ってもらいました!
私を形作る5冊
ニックネーム:エヌ
学部:文化構想学部
学年:2年
座右の銘:私の好きは世界で息をしている
――あなたの語りたいことを教えてください。
範囲がちょっと広いんですが、出版物です。
今日は5冊紹介したい出版物を持ってきました。
1冊目は小説部門。2冊目はマンガ部門。次は装丁一目惚れ部門。そして、古書部門。最後に、パンフレット部門。部門ごとに一番好きなものを選びました。
――それぞれの魅力を語っていただけますか?
はい。小説部門は中村文則さんの『私の消滅』(文藝春秋 2016年)という作品を持ってきました。これはジャンルで言うならミステリーなんですけど、ミステリーってちょっとエンタメの印象があるじゃないですか。もちろんそういう楽しみ方もできるんですけど、この本はどっちかって言うと純文学っぽい。哲学的な要素が入っている感じで、二重に楽しめるっていうところがおすすめです。
マンガ部門は『雑草譚』(結川カズノ『エクレアSpecial 雑草譚 結川カズノ百合作品傑作選』KADOKAWA 2020年)という作品です。
――表紙、かわいいですね!
かわいいですよね。これはこれ 1 冊で完結する作品で、帯に一目惚れして選びました。「もろく残酷で美しい私の特別な女の子」って良くないですか?
絵も繊細で表情描写がすごく素敵な一冊です。もちろん内容も素敵です。
次は装丁一目惚れ部門です。これ(*1)は『サロメ』っていう作品の元となった新約聖書から作品を書いたり、『サロメ』そのものを読んで得たインスピレーションから作った詩が載っていたり、色んなアプローチをしますよ、っていう一冊です。字の大きさも工夫されていて素敵です。
(*1)宇野亜喜良/飾画・造本 蜂飼耳、金原瑞人/文『サロメ – l’amour la mort』エクリ 2008年
――この絵がいいんですね?
いいですね。何て言うか、ちょっと怖いんですけど、なんか可愛いっていうか。怖いけどホラーみたいなことじゃなくて、なんかすごく印象に残るみたいな感じの。
絵だけのページもあったり、絵に一つ文章がどんって載っているページもあったり、画集っぽい。毛色が違って面白いかなと思って持ってきてみました。
次は古書部門です。これ(*2)は戦前の昭和2年に出版されたものです。結構綺麗に残ってて、今でも読める感じです。古書の香りっていいですよね~っていう(笑)。(選んだ理由が)ちょっと薄くて申し訳ないんですけど。
(*2)国木田独歩『代表的名作選集 独歩篇 牛肉と馬鈴薯』新潮社 1927年
――いやいや! 素敵な楽しみ方だと思います。
最後は、みんな文学館に行こうっていう宣伝のためです(笑)。
これは文豪同士のラブラブな関係を紹介した企画のパンフレット(*3)です。企画展の副題も「好き好き大好き」で、好きだよって感じが伝わる最高の展示。
企画展って写真を撮れない所が多いから、こういうパンフレットを買っておくと何年経っても楽しめるのでおすすめです。
このパンフは 2017 年のものですね。今もチラシまでしっかり残しています。
(*3)『図録 鎌倉文学館特別展 リスペクト―好き好き大好き』鎌倉文学館指定管理者 鎌倉市芸術文化振興財団・国際ビルサービス共同事業体 2017年
――素敵です! 今日紹介してくださった本はどこで手に入れるんですか?
そうですね。『牛肉と馬鈴薯』は古本フェスタですね。こっち(『サロメ』)は専門性の高い出版社とか個人とかが同人みたいな感じで持ち寄る、みたいなところで発見しました。あとは普通に書店です。
――ありがとうございました!
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