連載第四回目は、4人の方に来ていただきました! 内容はファンタジー小説、銭湯、読書案内、ハロープロジェクト。今回もマス研員の多様さがにじみ出ています!
広い世界が紙の束の中に
学部:文学部
学年:3年
座右の銘:迷ったらワクワクする方へ
――あなたの語りたいことを教えてください。
ファンタジー小説です。
――魅力を感じる理由を教えてください。
理由としては2つありますね。1つは、自分とは全然違う世界で生きている人たちの暮らしや文化に触れられること。たとえば、定住しないでずっと海の上で暮らす人とか、隊商キャラバン(*1)とか、呪術師とか。自分とは全く違う人たちの生活に触れられるのが面白いなぁという感じです。
もう1つは、国と国の対立や駆け引きみたいなのがめっちゃ好きだからです。国同士だけでなく、国内でも政治をする側と民衆側の対立や、どっちにも属さない暗殺集団とか反社会的な勢力など。それぞれの思惑が絡まり合って……みたいな(笑)。話がダイナミックに展開していくのが面白いなと思います。陰謀って聞くだけでワクワクしちゃう。
(*1) ラクダに乗って、商売しながら砂漠を渡っていく人
――『獣の奏者』(*2)との出会いがファンタジー小説を好きになったきっかけとお聞きしていますが、なぜ読もうと思ったんですか?
小学校のときに図書室でたまたま。特にエピソードはないですね(笑)。
(*2)上橋菜穂子『獣の奏者』(講談社 I闘蛇編、II王獣編:2006年 Ⅲ探究編、Ⅳ完結編:2009年)
――『獣の奏者』ってかなりのボリュームがありそうですね……。読むのが大変ではなかったですか?
そうですね。でも、最初のところでもう引き込まれちゃって、長いとは思わずに最後までバーって勢いで読んでしまった感じです。
小さい頃は、こんな世界行ってみたいなと憧れてばかりで。でも、中学生くらいのときにテレビで旅番組を観ていて、世界には実際に本の中のような色んな場所があることに気づいたんです。それから海外旅行に興味を持つようになって、旅番組もますます好きになりました。
――なるほど。面白い繋がりですね!
ファンタジーきっかけでいうと、国同士の争いみたいなところから世界史も好きになって、その結果、今は文学部のアジア史コースで学んでおります(笑)。
――実際の歴史をもとにしている物語も好きですか?
好きです。歴史もファンタジーのようなものだなと思っているので。だから歴史が好きなのかも。それと、大体ファンタジーって巻頭にその世界の地図が付いているんですけど、それを本屋さんで見るだけでもうワクワクしますね。「絶対面白いやつだ!」って。読み終わる頃には、その国の位置関係とか、山や川、地形の名前までばっちりインプットされちゃう。
こんなにも広い世界が紙の束の中に広がっていると思うと、素敵だなって思います。
――素敵な言葉ですね!
――最後に紹介したいものはありますか?
上橋菜穂子先生の「守り人」シリーズです。1巻目の『精霊の守り人』はドラマ化もアニメ化もして結構有名なんですけど、個人的にはその先の巻が好きなので、みんなにも読んで欲しいです。
――素敵なお話、ありがとうございました!