
今回は、TopCoatの芸能マネージャーであり、本書にも携わったNさん(女性)・Sさん(女性)にお話を伺った。
第2弾となる本記事では、主に芸能マネージャーのスケジュールや、芸能マネージャーあるあるについてお届けする。
マネージャーのスケジュール
ーーお2人のお仕事の日のスケジュールを教えていただけますか。
Sさん:毎日違うんですよね。何曜日に何があって、とかが全然なくて。
Nさん:たとえば、今日(11月某日)は13時ぐらいに会社に来ましたね。
午前中は、リモートで仕事をしていて、読まなきゃいけない台本を読んだりメールを返したり雑務をやっていました。出社してから取材とか打ち合わせを1日大体3件やります。
その後は、プロデューサーさんと会食に行く日もあるし、まっすぐ帰って今ハマっている韓国ドラマを見る日もあります。これが会社にいる日のスケジュールです。
現場にいる日は、本人が入る時間に合わせて入って、そこから最後までいるときもあります。状況次第で途中で帰るときもありますね。現場に入る時間も、朝6時とか7時とかの早いときもあれば、昼の11時とか12時のときもあるし様々です。
ーー終わりもですか?
Nさん:そうですね。21時や22時までかかることもあれば、「19時に終わった、ラッキー!」みたいなこともあるし、決まってないんですよ。
ーー長期休みはありますか?
Nさん:ちゃんとあります。夏はみんな10日間ぐらい休みを取るし、年末年始も割と休めています。
トップコートは12月29日ぐらいが仕事納めなので、大体そのぐらいからですかね。年末年始は撮影もないから、 短い人は1月4日ぐらいまで休んで、長い人だと1月9日ぐらいまで休めるんじゃないでしょうか。

ーーそうなんですね!
Sさん:結構休めるんですよ。休みがないイメージですか?
ーー忙しそうなイメージがあります。
Nさん:やっぱりそうなんですね。最近は業界全体で、週2日ちゃんと休みを取るという雰囲気になっています。
でも、アーティストは1週間スケジュールが入っていることもあります。その場合、週5日はAさんが行って、残りの2日はBさんが行くみたいな感じでマネージャーを変えて対応します。
ーー1対1じゃないんですね。
Nさん:1対1だと、アーティストが休まない限り休めなくなっちゃうんです。
ここ2、3年とかで、働き方改革が適用されるようになって。それぞれのチームのチーフが現場マネージャーの管理をして、シフトや出勤時間のバランスを取るようにしています。
Sさん:自分の時間もちゃんと確保しないと、映画を見に行ったり、舞台を見に行ったりっていうインプットの時間も全然取れなくなっちゃうので。やっぱりオフの時間も大切ですよね。ちょっとエンタメから離れた自分の好きなことだったり趣味もちゃんと持って、プライベートも充実させないと、とは思いますね。

マネージャーあるある
ーーマネージャーあるあるはありますか。
Sさん:見た目の話なんですけど、基本的に現場のマネージャーは黒い服を着ていることです。たとえば、カメラの後ろでピンクの服を着たマネージャーがこそこそ動いていたら、俳優はお芝居に集中できないじゃないですか。なので、できるだけ目立たず背景に同化するように黒い服を着ることが多いです。
Nさん:私もほとんど黒い服しか持ってない。現場に行かない(出社の)日は、みんな明るい色着てることも結構あるから、 そういう人は明るい色が好きなんでしょうね。
Sさん:それは確かにありますね。
あとは、少しでも身軽に動きたいので、首からかけられるロングストラップのスマホケースを使ってます。
他には各々現場バッグを持っていて、それには個性が出ると思います。自分が現場で必要だと思うものを入れているので。
(アーティストの)服の埃を取るミニコロコロを腰からぶら下げているマネージャーもいれば、除菌のウェットティッシュを入れてる人もいます。女性の現場と男性の現場でもケアしなきゃいけないものが違うと思いますし。
ーー面白いですね。それは、仕事をしていく中でだんだんカスタムされていくんですか。
Sさん:そうですね。マイカスタム化されていきます。
現場バッグもポケットが多くて、より使い勝手の良いものが良かったりしますし、服装もみんな必然的に動きやすいものになりますね。現場で靴を脱ぐことも結構あるので、ブーツとかヒールとかよりはスニーカーの方が良いでしょうし、足元が悪い撮影現場もあるので動きやすいものが良いですよね。たまにみんな同じブランドのスニーカーを履いていたり(笑) それで「あの人マネージャーさんなんだろうな」っていうのがなんとなくわかります。
Nさん:マネージャーはアーティストからも見られるから、清潔感みたいなのは結構みんなどことなく意識してるのか、さっぱりした感じの方が多いかもしれないですね。
服装だけでも、そういう雰囲気の感じの方を見ると「この人マネージャーさんだな」っていうのは確かにあります。
ーー面白いですね。
書籍紹介

どんな生活を送っているのか、なぜマネージャーになったのか、担当アーティストとの関係性についてなど、木村佳乃・中村倫也・佐々木希・松坂桃李・菅田将暉・萩原利久・杉野遥亮・夏子・TAKAHIROらが所属する株式会社TopCoat(トップコート)のマネージャー陣とアーティスト達が語る、新しい形のお仕事本。
エンタメ業界に興味のある就職活動中の学生にもおすすめの一冊です。
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