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【始めたきっかけは○○です】早稲田生がじゅそうけんにインタビューしてみた!

【始めたきっかけは○○です】 早稲田生がじゅそうけんにインタビューしてみた!
今回は受験期にX(旧:Twitter)をやっていた人なら一度は見たことがあるであろう、学歴研究家のじゅそうけんにインタビューを行った。フォロワー数8万人超、くまのアイコンでお馴染みの彼はどのような学生時代を過ごし、なぜ学歴を究めようと思ったのか、その素顔に迫る。
プロフィール:じゅそうけん ネット上で暗躍する学歴研究家。「受験情報×エンターテインメント」をモットーにX(旧:Twitter)やYoutube上で受験ネタを面白おかしく取り上げる。 2021年に大手金融機関を退職し、人生をかけて学歴と向き合うことを決意。国内のみならず海外の受験事情も勉強中。 じゅそうけん合同会社代表。仮面浪人・再受験生を対象にした「じゅそうけんオンライン塾」を運営する傍ら、XをはじめとするSNSコンサルティングサービスも展開。本名は伊藤滉一郎。           X@jyusouken_jp YouTubeじゅそうけん【受験総合研究所】 – YouTube

――受験生時代の周囲の環境について教えてください。

僕は愛知県の豊田市出身で、地元志向がめちゃめちゃ強い学校だったんです。それこそ名古屋大学に何人行くかをいつも目標にしてる学校で。だけど、僕は地元で人生終わりたくないなって思ってたんです。地元じゃない場所で働きたいって。だからあえて東京の大学を志望していました。すごいアウェーな感じで勉強してた受験生時代でしたね。

 

――周りの高校生は地元の国立大志望が多かったですか?

そうですね、本当に一番仲良かった友達も名古屋大志望だったし。僕、最初は一橋志望だったんですけど、早慶、東京外大、最悪MARCHに行ければいいかなと思ってました。東京の大学だけ受けるっていう志向の人が全然いなかったんで、すごい寂しかった記憶がありますね。

 

――どの大学を受験しましたか?

一橋はセンターがダメだったので、そのあとは早慶中心で受験しました。あと東京外大の後期も受けたかな。東京に行ければよかったので、そんなにこだわりはなかったです。で、合格した中で一番都心にキャンパスがあって偏差値が高いのが、早稲田の社会科学部だったんで入学しました。

 

――偏差値で選んだのでしょうか?

当時の僕はもうそれ(偏差値)しかね(笑)。とにかく東京に行きたいっていう軸だけだったんです。とりあえず受かったとこに行こうっていう感じで。

 

――この企画は受験と参考書がテーマなのですが、学生時代好きだった参考書はありますか?

参考書か……。僕が受験したのは8年前なんですけど、英語は『シス単』(駿台文庫)、『英文読解の透視図』(研究社)、『ポレポレ』(代々木ライブラリー)の3冊ですね。国語は、現代文は学校の授業と過去問だけで、古文は『マドンナ古文』(学研プラス)を使ってました。あれ背景知識とか載っててよかったです。あとは『ゴロゴ』(スタディカンパニー)かな。社会は、僕は日本史選択だったんですけど、まず『実況中継』(語学春秋社)で流れをつかんでそのあとは『日本史用語集』(山川出版社)『早稲田の日本史』(教学社)を周回してました。

 

――続いて大学時代について伺いたいと思います。大学では何を勉強していましたか?

社学だったので広く浅く学んでたんですけど、中でも僕は経営・経済が面白いなと思ってましたね。なのでマーケティング系の授業をいっぱい取ってました。当時から教育や受験に関して興味はありましたが、学問として学んでいたわけではなく、あくまで趣味程度でした。

 

――サークルや部活には入っていましたか?

最初いろいろ入ったんですけど、最終的に定着したのは旅行研究会みたいなインドア系のサークルでした。そうそう、そこで僕の同志となる翠嵐(公立進学校bot)※に出会ったんですよ!そこで運命が変わった感じがしますね(笑)。彼も受験オタクだったのでたまたまそこで化学反応が起きちゃったんです。

※翠嵐(公立進学校bot)…全国の公立進学校を日々紹介しており、フォロワー数は2万人を超える。現在は歌舞伎町でホストをやっている。

 

――そうなんですね!(笑)

あと言い忘れてたんだけど、1年生の時、再受験するために仮面浪人してたんですよ。

僕2chの受験スレッドが好きだったんですけど、そこで私文が叩かれてて。こっちは全科目ちゃんと勉強して、推薦じゃなくて一般で入学したのにこんな馬鹿にされるんだと思ったんです。それがずっとコンプレックスで1年間勉強してたんですよ。結局一橋には届かずに挫折するんですけど、その1年でだいぶ今の自分に近づいた気がします。

 

――なるほど、仮面浪人の経験があったからこそ今があるみたいな。

 そのときは一橋だけ受けたんですか?

そうですね。もう東京から出たくなくて。周りに仮面浪人してる人はいなかったので1人で戦ってましたね。

 

――次に就活の際に目指した業界、職種について教えてください。

金融や経済、経営系に興味があったので金融業界に絞って就活を行いました。いわゆる金融就活ってやつです。ほかの業界の説明会も行ったのですが、やっぱり金融、経済系が面白いなと思ったんです。イメージあると思うんですけど、僕、結構データ分析とか好きなんですよ。だから金融系のデータ調査業務みたいなリサーチ職が向いているかなと思って、それに向けて勉強、就活をしていました。

 

――過去に「就活はうまくいった」という趣旨のツイートがありましたが、うまくいった秘訣はありますか?

そうですね、やはり業界を絞ったことがよかったですね。僕の場合、金融系でリサーチ業務に絞ってたんで8社くらいしか受けなかったです。だからこそその業界だけを研究して面接で深いことを言えたのかなと思います。あとTOEICや簿記1級といった資格も持っていたので、それをアピールしつつ全力で好青年を演じたらうまくいきましたね。

 

 ――実際に企業に入ってからもそのようなお仕事をされていたのですか?

それがですね、リサーチ職の希望を面接のときも言っていたんですけど、蓋を開けてみたらリサーチ職ってベテランがやる仕事で。若手にいきなり任せられるような代物じゃないらしいんですよ。「若手は根性を鍛えるために営業をやる」みたいに言われて、それで心を壊してしまった時期もありました。

 

――もし今から就活するとしたらどの業界に行きたいですか?

今からならマスコミ系ですかね。テレビではなく、デジタル系の広告を扱う企業とか、そういう方向性の業界ですね。ちなみに金融系は二度と行きたくないです(笑)。

 

 ――受験や学歴について興味を持ったきっかけを教えてください。

小学生の時は野球選手の打率などを集めていたり、子供のころからオタク気質な性格でした。それが受験、仮面浪人を経験することによって方向性が一気に受験に向いた感じです。あと「じゅそうけん」のX(旧:Twitter)アカウントを始めたきっかけはシンプルに内定期間中に暇だったから。もう単位を取りきっている大学4年の秋から始めたんですよ。その時は大学もないしバイトしかないと。そんな感じで、暇つぶしで発信したらバズっちゃったみたいな感じですね。

 

 ――アカウントを運営するうえで工夫していることはありますか。

やはりテーマが明確っていうのが一番伸びた要因かなって思っています。僕、絶対受験に関することしか言わないんですよ。それと毎晩1つか2つ投稿するみたいな感じで(投稿頻度を)決めているのがいいのかなと思います。やっぱり不定期だと伸びないので習慣化するのが大事ですね。

 

 ――その日投稿するポストは決めていますか?

暇な時ってあるじゃないですか。あとハイになっている夜中とか。そういう時に20個ぐらい作るんですよ。毎日1個生み出すって大変なんですよね。だから自分が調子のいいときにめっちゃ作って、それで2週間持つみたいな。それを4年間繰り返してきた感じですね。

 

――取り上げる学校はどういう基準で選んでいるんですか?

気をつけていることは、大前提として偏差値60以上の学校しか取り上げないということです。

ある程度勉強頑張ってきた人たちがフォロワーなので、ハイレベルっていうのが前提にありつつ、個性があるとか、校風がちょっとおもしろいとか、制服が特殊とか。そういうハイレベルかつプラスアルファで何か個性がある学校が伸びやすい感じがします。

 

――高校や大学に関する情報はどのように入手していますか?

高校や大学のホームページなどいろいろなところから集めています。あと大学入試を特集した雑誌ってあるじゃないですか。『サンデー毎日』(毎日新聞出版)とか『週刊ダイヤモンド』(ダイヤモンド社)とか。僕そういうの全部買ってるんですよ(笑)。そうやっていろいろな情報源から面白そうなネタをピックアップしてオリジナルのデータを作っています。見ている情報量は誰にも負けないと思います。

 

 ――現在はどのような事業に力を入れていますか?

大きく分けて2つあって、まず1つ目がオンライン家庭教師塾(じゅそうけんオンライン塾)。僕のフォロワーって中高生と大学生がメインなんですよ。なのでその2つをマッチングさせれば、いいプラットフォームになるのではないかという発想のもと、教師と生徒の仲介役を行っています。

2つ目が最近力を入れているSNS事業っていうので、XやInstagramなどのサポートコンサルをやっています。具体的には、個人や企業の代わりにSNSアカウントを運用したり、そのサポートアドバイスなどを行っている感じです。僕も4年間毎日発信しているのでこの言い回しが伸びるみたいなのが結構わかってくるんですよ。今までの経験がここで活きていると思います。

 

――ありがとうございます。それでは最後に大学生の読者に向けて大学生のうちにやっておいたほうがいいことを教えて下さい。

それこそ僕なんて大学4年生のときに作ったアカウントに人生助けられているわけで。あの時の暇つぶしがなければフリーターだったかもしれないわけです。だから大学生のうちに「これは自分の強みだ」みたいな、そういうものを持っておくのがすごく大事だと思うんです。大学生の皆さんには自分の武器になるものを4年間で磨いてほしいなと思います!